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「座って。何か飲む?」
コーラとお茶しかないけど。そう言って精一杯もてなしてくれる嵐君が微笑ましかったので、コーラをもらうことにした。
「どうぞ」
プシュッと口を開けて、缶を手渡される。
「ありがとう」
「どういたしまして。……で?」
言葉と同時に、嵐君は首を傾げた。
「どうしたの?」
自分の気持ちに気付いて、まず思い出したのは嵐君のことだった。
「……神谷さんのことが好きになった。というか、好きだったんだ、って昨日気付いた。だから、ごめん」
好きだ、と嵐君は僕に伝えてくれた。それがどんなに重いことか、僕はもう知っている。だから僕は、同じくらいの誠実さで応えなければならない。
じいっと僕の目を見つめて嵐君は、そっか、とだけ言った。
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