1. 2年生の春

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---雨は嫌いではない ---良い思い出がたくさんある 「あーあ、やだな。なんで突然天気が悪くなるんだよ。」 顔をしかめながら、濡れた体操着を脱いでお前は愚痴を零した。 …ああ、嫌だな。 お前はきっと気づいていないんだろう。 「でも、まぁ………濡れたケイを見れるの良いかも。」 ニヤリとイヤラシイ顔をするお前の言葉に、自分でも分かるほど熱くなった。 「………そんな顔すんなよ」 サッカーの授業で突然の雨、先生にボールの回収に頼まれて、みんなより遅くなった俺たち。 そして2人きりの更衣室。 「………ケイ…。」 顔を近づけるお前に……… 俺は……… どうしようもないくらい吐き気がする 俺をその腕で抱きしめ、舌を絡ませたお前の背中に誰のか分からない、真っ赤な、真っ赤な 誰かが付けた痕がある事をきっとお前は気づいていないだろう。 ------大好きなこの雨の日で見たくなかった (「好きだよケイ、大丈夫だ。 ほら、力を抜いて。 痛くない? ハァ………、嬉しいよ、ケイ。 大好きだよ。 ケイ………ケイ、俺の"蛍"。」) ---------きっとお前は気づいていない (「ハァ、ンッぁぁ、俺、も好き、マサ、ァン……、大好き…………政義。」)
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