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私の目の前には背中が見える
大きくて
広くて
逞しくて
などと形容する言葉を並べても
どれが当てはまるのかなんて言い表せない
いつも背中が見えるだけだけど
跳ねて躍る背中で笑顔をくれる
柔らかく暖かな背中で癒しをくれる
懸命に前を向き手を伸ばそうと力強い様を窺わせる
私の支えとなり
私の指針ともなる背中
だけどなんだか少し小さく見える
しょんぼりと揺らいでるみたいだよ
丸まって霞んでるみたいだよ
それでも背中は笑おうとするから
私も笑って返す
小さく震える背中に何も出来ないから
そっと背中を会わせて踞る
かける言葉がないのだもの
ねえ、耳を澄ましてみてね
あなたを呼んでるよ
ねえ、瞬きをしてみてね
たくさんの笑顔が見えるはず
みんな知ってるよ
あなたが頑張ってる事くらい
みんなちゃんと知ってるよ
大丈夫だよ
大丈夫
ねえ、やってみて
何にもない空に向かって大きく息を吸い込むの
俯けた目を吊り上げて１、２、３秒数えたら
思いっきり喉を震わせてみて
ね、すっきりしたでしょ？
また前を向いてね
私に背中を見せて
届くかな、私の声
届けてね、あなたの声
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