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 中学校までは家から徒歩通学で地元の公立学校に通っていました。  四月から私は高校生になり、都会の私立高校へ、電車と地下鉄に乗って通学しています。  そんなある日のことでした。  その日もいつもと同じように駅のホームで、私は電車を待っていました。  ただ違ったのは電車が到着して扉が開くと、私の前に一人の綺麗な女性が、男の人の腕を引っ張りながら降りてきたのです。 「この人痴漢です!!」  私は始め、何が起きているのか分かりませんでした。  多くの人が素通りして改札に向かっていく一方で、何事かと様子を伺う人達が集まり始めていました。  私も少し気になりましたが、このまま人が集まると電車に乗り損ねそうなので、慌てて電車に乗りました。  そして電車の扉が閉まり、発車する頃には、数人の駅員さんが来ていました。 (痴漢だなんて美人は大変だな。私には縁のない話だよな)  そんなことを思いながら私は駅を後にしました。
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