第四話

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「なんっ……で……。」 「ま、そうなるよな。ごめん。ずっと、黙ってて……。話さなきゃって思ってたんだけど……」 宮が話をしているのを遮るように、抱きついた。 「い、井鍋……。」 「関野っ……。なんでっ……」 僕のセフレは毎日顔を合わせ、クラスで一番話の合う、後ろの席の関野だった。 関野は、ゆっくりと抱き締め返してくれた。 その温もりは、目隠しをしていた時よりも暖かく感じた。 「ごめん。俺、ずっと井鍋の事見てたんだ。ずっと、気になってた……。こんな形でだけど、井鍋と繋がれてる幸せをずっと感じてた。好きだって言ったら、嫌われると思って……宮って偽名使って、あのゲイバーに行った。」 「関野っ……。僕、僕っ……。」 関野はずっと僕を気にかけてくれていた。 そんな彼を、気にならないはずがなかった。だけど、宮との関係があったから、汚れた僕なんかを好きになってくれるわけがないと思ってた。
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