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「由姫ちゃんはほんとうに良い子に育ったのね。あの響子からこんなに素直な良い子が出来たなんて信じられないわ。」
マスターは染々と由姫を見てそんな感想を述べていた。
「あははは、母がご迷惑をお掛けしてすみません。」
由姫は苦笑いをしながら答える。
「まあ、響子もあれはあれで人からは好かれていたけどね。曲がったことが嫌いで、よく困った人を助けていてね。皆の纏め役のようなことをしていたわね。一種のカリスマね。その分振り回される人は続出してたけど・・・。」
マスターの話に、さもありなんという感想を持った由姫。
(お母さんももう少し大人しくなってくれたらなぁ。全く想像できないけど。お父さんもよくお母さんと付き合う気になったものよね。お母さんでもその時はおしとやかだっのかな? まさか~。)
そうこうしている内に、貸しきりの時間は終わり打ち上げはお開きになった。
「今日はありがとうございました。」
「お世話になりました。」
『汐崎さん、ありがとうございました。』
クラスメートたちがマスターや由姫へとお礼を告げて店を出ていく。
「いやー、汐崎さんの制服マジやばかったな。」
「ああ、これから汐崎さんがシフトの時は通おうぜ!」
「おっ、おい! あれ・・・。」
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