891人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
優しく告げられた言葉。
それだけで、時雨の強張った身体から余分な力が抜けていく。
「・・・あぁ。有り難う」
強張っていた表情が和らぎ、張り詰めていた空気が霧散する。
『では、残り弐つの力について説明致します。まずは、”神の瞳”』
「・・・神の瞳?」
時雨が巴が口にした名称を繰り返す。
『はい。”神の瞳”とは、その名の通り、神の力の象徴。その瞳が発動するとき、貴方の右瞳が金色に輝きます。そして、瞳の中には、五芒星が浮かびます。極偶に、籠目が浮かぶこともあります』
巴が神の瞳について教えてくれている間に、夜光が時雨の右目に掌を翳した。
最初のコメントを投稿しよう!