第4章 新たなる力

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 時雨が頷くのを認め、巴は夜光に目を向けながら説明をする。  巴に示された夜光は、時雨の(かたわら)に寄り、口を開く。  『・・・目を閉じて、作りたいものを浮かべる。そこから、さっき俺がやった様に(てのひら)に光が集まるイメージで構成していく』  説明しながら、夜光は時雨の手を取り、掌を上に向けさせる。  そこに、夜光自身の手を、(こぶし)一つ分間を開け上から(かざ)す。  時雨は、言われた通りに両眼(りょうめ)を閉じ、イメージを浮かべる。  すると、上に向けた(てのひら)がほんのり暖かくなり、収まったころに目を開く。  時雨の手の上に浮かんでいたのは、(ふた)つの小さなアメジストが付いた(しずく)型のピアスだった。  『ピアス・・・ですか?』  時雨が創り出したピアスを見て、巴は首を(かし)げる。  何故ピアスなのだろうか、と。
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