第4章 新たなる力

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 口には出していないが、夜光も同じような心境(しんきょう)だ。  そんな二人の困惑(こんわく)他所(よそ)に、時雨は自らが創り出したピアスを手に取る。  両手に一つずつピアスを持ち、夜光と巴に体を向ける。  そして、巴と夜光に一つずつ、ピアスを渡す。  「ほら。やる。巴と夜光と同じ様に、対なんだ。あんた達にピッタリだろ?」  (あわ)く微笑みながら、時雨はそう説明した。  アメジストが綺麗に加工されたピアスは、装飾(そうしょく)が黒と白に分かれていた。  白は巴に、黒は夜光に渡された。  巴達と同じく、対で創った物だ。  まさか、自分たちに渡されると思わなかった夜光と巴は、咄嗟(とっさ)に受け取るも吃驚(びっくり)した顔を浮かべていた。  『し、時雨様、()れは・・・』
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