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「っ……ぅ、く……」
「声……」
「は、ッ……」
「出して下さいよ……」
眉根を苦しげに寄せながら、俺の上で腰を揺らすこの人。
今夜もまた一段とエロい。
奥のイイトコロを自ら求めて擦り付け、動くなと命じられている俺が不意打ちに腰を突き上げれば体を弓なりにしならせる。
しかしそれでも、彼は決して声を漏らしはしない。
淫らに濡れた顔つきを晒しながら、苦しげに唇を引き結んでいた。
「んんッ……!」
「隼人さん……」
「ッ……、ふ」
「声、聞かせて」
綺麗に鍛え上げ、引き締まった細い腰。
後で怒られるのを分かりつつ、そこをガシッと掴んで下から遠慮なしに中を貫いた。
ズブズブ犯せば彼の体は俺の動きに合わせて跳ねあがる。
やめろと言う意味で腹に手をつかれたから、その腕を反対にぐいっと引っ張った。
「ッダ、メだ……抜けるっ」
「抜けませんよ……ッこんな締めつけてたら」
「ン、っん……ッぁ……」
無理矢理抱きしめるとひたすら嫌がって体を突っぱねようとしてくる。
いつもの事だ。
この年上の恋人は、なかなか俺に自分を預けようとはしない。
それが寂しいなんて言えばどうせガキ扱いされるだけだから言葉にはしない。
けれど抱き合ってする行為なんて、彼と寝るようになってからほとんどした事はなかった。
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