序章.嵐の前の静けさ

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序章.嵐の前の静けさ

生い茂る木々。 暖かな春の日差し。 囀る小鳥の音。 雲一つない快晴の空。 太陽の下で伸びをして、 大切な人と話すと楽しいんだろうな。 いつか叶うかな? いつか彼氏ができて。 いつかその彼氏と一緒に。 空を眺めながらお話ししたいな~ なんて呑気に考えながら。 ピッピッと正常に音を刻む機械の部屋で。 たくさんの点滴に繋がれて。 「私」はまた。 あの綺麗な空をただ見つめる。 春が来たことを告げる桜に見守られながら。
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