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「嫌よ、来ないで……。
どうして私なのよ」
夏海はそう言いながら、自分に迫ってくる目なし女に合わせるように、後ずさりをした。
醜い顔をしたバケモノが、今、自分の瞳と命を奪おうとして近づいてきていた。
〈 止めて、来ないで……。
私はまだ死にたくないの。
だからお願い。
私の瞳を奪わないで…… 〉
夏海がそう願いながら、後ずさりを続けていると、夏海の背中が壁にぶつかり、夏海は逃げ場を失った。
そしてそのとき、目なし女はアイスピックを振りかざし、夏海に言った。
「あなたの瞳を私にちょうだい」
目なし女は夏海の瞳に、アイスピックを振り下ろし、そのアイスピックは、夏海の瞳に突き刺さった。
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