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(背中が、さびしいな……)
意識を全方位に向け警戒しながら、ふとひとりごちる。
アルカーも、こんな気持ちで戦っていたのだろうか。……いや、あの男なら
この苦境もものともしないかもしれない。
地面を削る勢いで蹴り飛ばし、突進する。ジェネラル・フェイスは悠然と立ちはだかる。
――その態度が「むッ!?」という声と共にわずかに崩れる。
さきほど拾い上げた小石をアイ・レンズに向けて指弾として放ったのだ。
これはアルカーがよくやる戦法だ。少し、真似てみる。
「浅はかなッ!」
さすがにジェネラル。アルカーの手管であることを察し、怯むことなく
前方に向けて拳を突き出す――が、空を切る。
ノー・フェイスも流石に人まねが通用する相手とは思っていない。だから
ジェネラルに隙を作ったうえで、あえてフェイスの群れにつっこんでいく。
「ヌ!?」
隙を窺っていたつもりが逆に隙をつかれ、わずかに動揺するフェイスたち。
脇にいた二体を瞬く間に蹴りたおすと、手近な一体をひっつかむ。
「クッ!? コノ、離セ……!」
言われたとおり、離してやる。
投げ飛ばしたフェイスは一直線にジェネラルへ飛んでいく。
軽く手でうけとめられるが――
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