３０分の妄想

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今、私は地下鉄の電車を待っている。後ろには先発電車が止まっている。

この駅はターミナル駅だ。職場の市庁舎がある駅までおよそ３０分、始発の利点を生かし、先発電車をパスして次発電車で確実に座るようにしている。

３０分は立っていられない時間ではない。ただ、通勤時間帯は２、３駅でほぼ満員になる。
人と接触することも多く立っているのは不快といえば不快だ。
手提げタイプの鞄も今日のような雨の日の傘も邪魔になる。人に迷惑をかけることもあるだろう。

そう考えるとやはり座るのがベストだ。
単に座りたい、少しでも楽をしたいという人もいるだろう。

理由はともあれ、私のように一本パスして確実に座る人は多い。毎朝同じ車両に乗る人で顔を覚えている人も数人いる。