海を見つめて

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海を見つめていると、開放感からか、胸がワクワクしてくる。 もうすぐ海開きが始まる少し前のある日、私は人の姿がまばらな海岸沿いの砂浜に座り、さっきから飽きる事なく海を見つめている。 少し前に用事を済まし、汗ばんだ肌を海風がなで上げて気持ちいい。 華奢な体格の私には不釣合いな力仕事だったけど、終わってみれば現金なもので、心も体も軽くなったかのよう。 やっぱり海って気持ちイイな。 青い海に白い雲、照りつける太陽、そして海面に浮かぶクラスメート。 万引きする瞬間を目撃され、それをネタに強請られてた私。 始めの内は黙って従ってたけれど、エスカレートする要求に自制がきかなくなり、本日口封じを決行。 一緒に海に入り、人目につかぬ岩陰に誘き出し、海中に引きずり込んで溺れさせてやった。 まだ騒ぎになってないから、発見されてはないみたい。 見つかるまでに時間がかかるだろうか、あまり遅く見つかるようだと、グチャグチャの状態になっているみたいだし……くくく、本当いい気味。 私は海を見つめて笑う。 久々に充実した高揚感から溢れ出る喜びを噛み締めながら…… 完
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