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北川は、ちょっと珍(めずら)しい本屋を探すのが趣味なのだが、自分だけではなかなか見付けられないので、ホームページを設けていた。
ある日、大学から帰ってホームページを見てみると、あるメールが届いていた。
「ほー……。なんか、面白そうな本屋だな……」
数日後、北川は、メールを送ってくれた人物に返事しておいた上で、その本屋のある場所に向った。
そこは、東京からかなり離れたK市の外れの、森の中にあるらしかった。
まずJRで一時間かけ、M鉄道という単線の終点駅から十分ほど歩いた橋の向こうに、
『これでも本屋』
という看板があった。
他に書店は見当たらないので、間違いないはずだった。
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