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藤沢の自宅に戻ってきたのは夜遅くに
なってからだった。
賢一がリビングから理美を呼んだ。
「緑茶でいいか。」
「うん。ありがとう。」
理美はリビングのソファに座った。
「全日本選手権はどうだったの。」
「相変わらず警察官が多い。」
「今は学生でも出場できるんでしょ。」
「ああ。段位制限もなくなって、二十歳
以上なら誰でも出られる。」
「前は五段以上だったっけ。」
「そう。その前は六段以上。体のいい門前
払いだよ。」
「六段以上じゃ一番勢いがある二十代が
出られないよね。」
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