コンビニ…もし君があの時ジャ〇プを売っていてくれれば僕は…

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 しかしどうしたものだろうか、ジャ〇プを買いたいが、僕はこの辺でコンビニをこの一件しか知らない、正確には知っているのだがすべて家とは正反対の方向にある。  そして今は帰宅途中、わざわざ道を引き返すのも面倒だ。  仕方ない、また明日他の店を訪ねればいい、そう思って僕は自転車を押し…    目の前にすべての元凶である本屋さん『ムーンブックス(※実際の店名とは異なります、ここだけフィクションです)』を見つけたのだ。  僕は本屋さんならさすがに置いているだろう、早速買うか!と意気込んで店前の歩道の端に違法駐輪し、扉を開いた。  最初に目に入ってきたのは沖縄・京都などの観光地の情報が乗った旅ガイドの本たち、だが僕はそんな物に目を向けている暇はないのだ。一刻も早くジャ〇プが読みたい、僕は雑誌・漫画コーナーを探すために店内の天井を見た。  本屋の天井という物には大抵『〇〇コーナー』といった風に小さな看板がぶら下がっている。この店も同様だった。  そして僕は見つけてしまったんだ…あの忌まわしい看板を… 『当店では18歳以下のお客様の購入はご遠慮いただいております』  この看板を見た瞬間、僕の時間は止まった。  一瞬心の底から凍え、すぐに顔が熱くなるのを感じた。  そう、僕が入ったのは本屋さんは本屋さんでもHON屋さんだったのだ。     
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