ごじゃっぺ君

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翌朝六時。 私は庭先で古ぼけた自転車を磨いていた。 「おお!!なんだコイツ、まだまだ乗れそうじゃん」 空気を入れ直し、古てぬぐいで磨き上げた学チャリは見違えるほどピカピカになっている。 「良かった良かった~、これなら青山さんに貸しても恥ずかしくないね」 自転車をトランクに無理やり挟み込み、手を洗って出勤準備を整える。 「あれっ?」 縁側に置いておいたはずのお弁当バッグがない。 「なんでだ……?水筒はあるのに……、はっ!!まさかっ!!」 思いついて勢いよく振り返る。いつもはうるさいくらいにまとわりついてくる愛犬の「ごじゃっぺ君」が不気味なほど静かだ。
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