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1.七夕の約束…
「1年後。お互い色々落ち着いたらさ、付き合ってよ!」
目の前にいる男の言葉に、私は驚く。
しかし、その高身長の男の顔は、眩しくてよく見えない。
彼は、私がずっと大好きだった人…。あれ?誰だっけ…?思い出せない…。
男が再び優しい声を出す。
「とにかく、1年後の今日、七夕の夜7時に校門で待ってるから。唯凛(ゆいり)を待ってるから―――」
彼の言葉で、私は胸の奥が震えた気がした。
あれ?…でも、誰だっけ、大好きな人……。
夏の夕陽があなたの顔を真っ赤に染めた…。そう…。
あの日、私達は…、約束をした……。
私の人生できっと、一番大切な…、七夕の…約束―――――…
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