シーフードカレー

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あれから、3年が過ぎようとしていた。海美は死にそうな思いで泳ぎ方を覚え、ライフセーバーの資格を取得した。今は市内の病院で看護師として忙しい毎日を送っている。 「海原さん!!、救急室に回って頂戴!」 海美は婦長から救急室に行くように言われ、エレベーターで救急室に急いだ。 慌ただしい救急室内で、海美は見覚えのある横顔を目にする。彼はトリアージを医師と確認中だった。 (ん、どっかで見た様な……) やおら、視線に気付いた男が海美の方を向いた。 「「あっ!!」」 海美の体が固まる、忘れもしない、スパルタ教師、岡野!!。 「おう!!、金づち娘!!」 「その言い方は止めて下さい!!」 海美が本気で怒りだすのを見た、岡野は困惑した顔で彼女をなだめると耳元で何かを囁き、踵を返して救急室から足早に出て行ってしまった。
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