思わぬ出産

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「大丈夫ですか?だいぶ子宮口も開いてきてますよ!私に合わせて深呼吸しましょう」 そう言われて助産師さんに合わせて深呼吸する。 昔と違ってヒッヒッフーじゃないんだと思った。 めちゃくちゃ痛いけど痛みが取れてる間はそんなこと考えたりしてた。 時間が3時少し過ぎた頃にはもう耐えられない痛みだった。 早く楽になりたい。 早くいきみたい。 そればかり頭に浮かんだけど叫ばず声を漏らさず痛みに耐えた。 翔は何も出来ない自分が辛いといった表情で手を握りながら私と助産師さんを交互に見てた。 その時、生暖かい物が大量に流れ出たのを感じた。 「お母さん今破水しましたからね!もうすぐですからね!」 そう言われて必死に堪える。 この助産師さんは若いけどものすごく落ち着かせるのも上手いし腰をずっと擦りながら痛みを逃すのも上手かった。 「そろそろいきんでみましょうか。ぐっとお尻の方に力を入れる感じで、いけますか?」 いきみ方なんて忘れた。 だけどきばるのといきむのとはちょっと違うことくらいは覚えてたから私なりに頑張っていきんだ。 「もう少し力入れれますか?はい、そうです!上手ですよ!」 そう言われて何度もいきむ。 けど出てくる様子もない。 「ちょっと赤ちゃん疲れてきてるみたいなのでお母さんに酸素マスクつけますよ」
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