エピローグ

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   芳樹との出会いは運命だと思っていた。  出会いだけではなく、人見知りの私が家族のように喋れて、好きなものが似ていて、生活のレベルも同じで、こんなに自分に合う人がいるんだって思うくらい……。  だけど、たとえ運命というものがあったとしても、それを継続できるかどうかは、自分たちの意志にあるのかもしれない。  私が花島と出会ったのは、仕組まれた出会いと言えるかもしれない。  一緒にいても緊張するし、生活レベルも違いすぎるから、緊張しやすい私がより緊張する環境下にある……。  だけど、たとえこれが運命と呼べるものでは無かったとしても、自分の信じられる人を選んで、自分が幸せにしたい愛しいと感じる人に笑顔を運びたい。  そして、そう思える人に出会えたということは、やはり運命なのかもしれない。  私は自分の決めたこの結婚を全うしようと心に誓った。  私には不釣り合いなダイヤの指輪のような、綺麗に輝いているこの男性との結婚を。 【了】
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