第4章 初めてのデート

13/24
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/125ページ
なるほど、凛の言ってたファンクラブの話は、本当かもしれないな。 俺「そうか、なら、余計に凛を渡すつもりはない。 凛は俺が守る、他の誰にも渡さない。 アンタらとは凛と知り合った期間は短いけど、俺は凛の全てを愛してる。 病気の事も含めて、だ。 誰に何を言われようが、渡すつもりはない」 次の瞬間、腹部に強烈な衝撃が走った。 一瞬息が出来なくなる。 男「ウザーんだよ、聞いてもない事をうだうだと。 だいたい、お前みたいな奴が凛さんと釣り合う訳ねぇだろう。 さっさと消えろ」 そう言って男は背を向けて帰ろうとする。 俺「待てよ…逃げんのか」 男「あ?まだ殴られたいのか??お前」 俺「それはごめんだね、もちろん、お前を殴るのもごめんだ。 凛はそんな事、望んでないからな」 今度は腹部に蹴りを入れられた。 本気で殺してやろうかと思うくらいの殺意が芽生えるが、あえて手を出さないでおいた。 手を出したら、凛が悲しむから。 男「本気でウザいなお前!一体何がしたいんだよ!」 正直、声を出すのも痛いくらいだが、これだけは言わなければ。 俺「気が済んだかよ…」 男「あ!?」 俺「気が済んだかって聞いてんだよ…凛を取られた痛みとか、苦しみとか、これで少しは晴れたかって聞いてんだよ…」 男「はぁ?お前何言ってんだよ?」 蹴られたところがバカみたいに痛い。 息をするたびに痛む。 男「俺はな、お前みたいに半端な覚悟で、凛と付き合ってるんじゃねーんだよ。 いずれはこうなる事はなんとなく分かってた。 お前らからしたら、俺は凛を奪った悪者だからな」 すると、遠くの方で誰かが走ってくる音が聞こえた。 警察だったらめんどくさいな。 「シュウ!どうしたの?大丈夫? ああ、凛の声か。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!