第4章 初めてのデート

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凛「シュウ?どうしたの?」 すると凛は、男の顔を睨みつけて、怒鳴りつける。 凛「ちょっと!乱暴な事はしないでって言ったよね? シュウに何したの?答えなさいよ!」 男「いや、ちょっと話をしてただけだよ…」 凛「嘘!話をしてただけで、なんでシュウの服が汚れるの? おかしいでしょ?話して、シュウに何をしたのか話して!」 凛がこれだけ本気で怒ってるの、初めてみた。 俺「大丈夫、ちょっとつまづいて転んだだけだから… それに、そんなに興奮したら、具合悪くなるぞ」 凛「あいつにやられたんでしょ? ねぇシュウ、そうなんでしょ!?」 俺「違うって言ってんだろ? 大丈夫だから、帰ろう。 お兄さんも心配してるから」 無理矢理凛の手を取り、この場を後にした。 合流したお兄さんから、何があったのか聞かれたが、適当にごまかしておいた。 凛は納得出来ない様子だったが、怒ると具合が悪くなるからと、無理矢理なだめた。 俺「凛ごめん。 せっかくのデート、俺のせいで台無しになって」 凛「シュウは何にも悪くないよ。 それより、あいつ本気で許せない! シュウ本当の事話して?あいつになんかされたんでしょ?」 俺「だから、なんにもされてないから大丈夫だって」 凛「殴られたでしょ?お腹」 なんでそんな事分かる?俺は殴られたとは一言も言っていないが。 凛「シュウの服、前側にしか汚れてないから。 それに、シュウさっきから苦しそうだし。 忘れた?私、看護学校通ってる事」 お前は探偵かよ… 思わず心の中でツッコミを入れたくなる。 俺「だからなんにもされてないから大丈夫だってば。 凛は心配しすぎなの。 あんな奴のことより、せっかく買ったネックレス、付けようよ」 無理矢理話題を誤魔化し、これ以上は聞くなオーラをあえて出す。 空気読める凛なら、察してくれるだろう。
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