ショート・ショート・マイ・フィム＃60～＃79

＃62 シャンデリア

芸術家の友人の家を尋ねた時のことだ。

「いやー相変わらずすげえ家だな」
「だろ？家具も全部俺が作ってんだ」
「特にすごかったのはアレだシャンデリア、正直言ってアレに比べたら残りはゴミだな」
「は？そんなもの作った覚えないぞ」
「いやでも確かにキッチンに…」

無造作に積み上げられたガラスのコップの山だった。口を聞いてくれなくなった。