自分で創る恋

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金曜日 時計は18時を過ぎた。 「社長、お先に失礼します。」 (- 今日はもう出て行く社長を見送らない。) 瑞穂は決心していた。 「ああ、お疲れさま。予約は大丈夫か?」 「はい。」 それだけを答えると、瑞穂は踵を返し社長室を後にした。 エレベーターを降り、エントランスを抜け、まだ明るい空を見上げた。 (- 今日は雨は降らなさそうだな。) そう思い、瑞穂はあてもなく歩いていた。 「こんにちは。」 瑞穂は不意に声を掛けられ、驚いてその声の主を見た。 「あ!詩織さん!」 にこやかに微笑んだその人を見て、瑞穂は声を上げた。
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