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どかせることも、手を解放されることも叶わない。
自分の下で暴れる日高を見下ろしながら、ニタニタとした笑みを貼り付けた早川は、奪ったナイフを持つ手を、素早く横に振って、鞘を飛ばした。
「ばかだねぇ~……獲物を狩るには中途半端が一番駄目なんだよぉ?」
いやらしく口角を上げた瞬間、早川がナイフを振り下ろした。
「いやぁぁっ」
甲高い悲鳴と、衣を切り裂く音が響く。
薄暗い闇の中で白い肌が露わになる。
身の危険を覚え、涙目になる日高を見て、舌なめずりをした早川は、「姉妹揃って馬鹿だねぇ……自分より強い“獣”に対して攻撃をしかけるんなら、一撃で仕留めないと、こうやって玩ばれた挙句に、逆に食べられちゃうんだよぉ」と言って、ナイフを素肌とブラの中央部分に差し入れると、一気に上へと引き上げ切断した。
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