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と、佐々木はきらりちゃんの方を見て聞いた。
そして、恥ずかしそうに説明を始めるきらりちゃん。
「はい。カフェお茶飲んでたら、知らない人に、『この嘘つき!』って言われて手を掴まれたんです」
「ああ、それは怖いね・・・芸能人は大変だ」
と佐々木が頷く。
「佐々木もあんまり変わんないだろ、テレビによく出てるじゃないか」
と僕が言う。
そう、佐々木は、テレビによく出るタイプの教授だ。
顔がいいのと受け答えがおもしろいのとで、真面目な番組も軽い番組もわりと出ている。
「まぁ、僕は芸能人というわけではないからな、マネージャーもいないし。彼女はちゃんと、マネージャもいるしライブにお客さんも来るしな。僕と比べるもんじゃない」
「ありがとうございます・・・私もそんなに売れてるわけではないので、恐縮ですが・・・」
と、きらりちゃんが言った。
「で、佐鳥の研究が役に立った?」
と僕に聞いた。
「まぁ、ぴったりそのまま役に立ったわけじゃないけど、この写真の目に映る・・・」
と、写真を見せながら言いかけたところで話を遮って言った。
「あ、これ僕が取った写真じゃん」
と佐々木が言う。
「「え?」」
と僕と高崎さんが同時に言った。
「ね?これ僕が撮ったやつだよね?」
ときらりちゃんに聞く。
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