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いち 【1度きり】
「わたししゅんたくんがすき!」
「おれちかちゃんがすき」
「ゆかちゃんはだれがすき??」
「えっとね、んーと、、かずやくんとね、ゆうくんとね、しんのすけくんとね、あと、、」
「そんなにいっぱいじゃだめなんだよ?!!」
「でも、えらべないよ、みんなすきだもん…」
「そういうの、びっちっていうんだぜ?」
「びっち…?なにそれ…?」
「んーきたないおんなのことじゃね?」
「びっち!びっち!」
みんなが声を合わせて手拍子をしながら叫んだ。
「!」
ゆかちゃんは目に涙をためて、砂場から離れベンチに座った。
ベンチで一部始終を見ていた私は、隣に来たゆかちゃんというその子より遥かに長い人生を歩んで得たことを伝えることにした。
「あのね…
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