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……。
一瞬にして私の顔から笑みが消えて凍りつく。
え?……どういう事?
「……私の想いって……何よ、それ」
ダメだ。
彼にばれてたの?
……いつから?
いつから彼は私のこの気持ちに気付いて……。
違う、って早く言わなきゃ。
……そんなこと無いって、何の事って……別に好きじゃないって!
動揺して逃げる言葉ばかりが頭に浮かんだ。
顔がひきつって上手く言葉が出てこない。
「バカだな、お前。こういう時には素直に認めて、何で通じたの?とか可愛く笑って言っとけって」
彼の言葉で我に返る。
まるで試されているかのような、彼の言葉。
……そんなの、無理。
「可愛く……何て笑えない」
「じゃあ、何で通じたの?って聞いて」
にやにやしながら、私を見る。
それを言ってしまったら、認めた事になってしまう。聞いて、もし振られたら?
でも、私達今一緒に花火見てる。
花火……一緒に見たら、本当に……。
深呼吸一つ。
喉の奥が詰まって言葉がすぐに出てこない。
「……何で……通じたの?」
こちらがこんなに勇気を出して必死な思いで答えたのに、思わせ振りににやにやしたままなかなか応じようとしない彼。
この間が辛いから早く答えてよ。
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