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「しゅ…ん…」
「由希…?」
俊がベッドの横に来た。
「俊…これからはちゃんと生きてね…」
「由希…」
「目の前の事から逃げずに、強くなってね…赤ちゃんの分までしっかり前を見て生きてね…そして忘れれんといて…奇跡の赤ちゃんが居た事を…」
「由希…俺…」
「俊…今は何も言わんでいいから…1つだけお願い聞いてくれる?」
「何?」
「来週の術後検査の立ち会いには…1人で来て欲しい…」
「由希…」
「強くなって…赤ちゃんの為にも…そんでその日が最後やからけじめとして、1人で来て…駅まで迎えに行くから…」
「解った」
「俊…」
「ん?何?」
「おしっこしたい!」
「はぁ?」
「連れていって」
「人が真面目に話してるのに!」
「だってちびりそうやし動けやんもん」
「もう…さぁ、いくで」
久しぶりに2人で笑った。
それから私は新しい店の話や私が鉄人と言われてる事、新しいブロック長は凄くいい人って事やドライブスルーの楽しさを話した。
「楽しそうやなぁ…俺もやりたいよ…」
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