彼女の理想になりたくて

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「俺と付き合ってくれないか」 「は?」 葉月は困惑した。 目の前の幼なじみーーー透が何を言っているかわからなかった。 頭がおかしくなったのだろうか。 「とりあえず、俺と付き合って。OK?」 「いや、無理。」 「ええ!?葉月なら受けてくれると思ってたのに。」 コイツ私を何だと思ってるんだ? 私がモテないから馬鹿にしてるのか?? 怒りをぐっと抑え、葉月は紅茶を飲み干した。 「久々に呼び出したらと思ったら何?私、そんなに暇じゃないんだけど。」 「。。。本気なんだけど。。。」 「じゃあ、何?今更私の事が好きだって言うの?」 葉月は透に1度告白している。 2人が中学生の時の話だ。 その際は「興味無い」の一言で葉月はバッサリ振られている。 あれから3年。2人は高校生になるが、少女漫画のような展開は皆無だった。 クラスも違うので接触もほとんど無い。 「いやー。。。それは。。。」 どうも透の歯切れが悪い。 何かを隠してる?葉月はそう思った。 「じゃあ、まずデートしよう!水族館。葉月、イルカ好きだったよな?」 透が自分の好きなものを覚えていることに葉月は驚いた。 「。。。わかった。じゃあ、明日ね。」 葉月は了承した。暴いてやろう透の企みを。女心を弄ぶなんて許せない。 そう心に誓ったのだった。
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