光侍の兄貴

12/12
221人が本棚に入れています
本棚に追加
/347ページ
「ああ、知ってる。氷見が孕んだと知った時は正直いってヘコんだよ。でも光侍は意識が戻ってないだろ?下手をすると光侍は植物人間になるかも知れない。それでな俺が氷見と子どもを育てたいと思ってな。ま、拉致したのは申し訳なかった。氷見を光侍を含め、誰にも渡したくなかったんだ」 一は愛おしそうに氷見の頭を撫でる。 「ソウダッタンデスカ…ハジメサンノ オモイヲ シッテ…スキニ ナリマシタ」 「それは光侍の兄として?それとも男として?」 「ハイ、オトコトシテ デス」 氷見は初めて一を愛おしく思ってしまい、一の胸に顔を埋めると、一は嬉しくなり氷見を優しく抱きしめた。 「ホントはもう一回やりたかったけど、お腹の子どもに良くないからな」 「ウフ、ハジメサンハ ヤサシイデスネ」 一に服を着せてもらう氷見はクスッと笑うと、いきなり一の唇にキスした。 「ハジメサン、スキデス」
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!