マンションの六階

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翌日、仕事の息抜きにとコーヒー片手に外を見ると、また六階に昨日と同じ白い服を着た彼女が立っていた。 また、留守だったのか? そう思いながら、コーヒーカップに口をつけると、彼女はゆっくりと振り返り見上げた。 俺は、彼女とバッチリと目が合ってしまった。 「まさか、見ていたのがばれたか?」 彼女は自分が見られていた事がわかっていたかのように、俺の事をじっと見つめてきた。 俺は焦ったが、何故か視線を反らすことも、そこから立ち退く事もできなかった。 すると、彼女は私に対し微笑みながら小さく手を振って来た。 俺はドキッとした。 違う意味で(笑) 微笑みながら手を振っている彼女は、見るかぎり美人であったから。 次の日も、彼女は同じ階の同じ部屋の前にいた。 ただ昨日までとは違い、彼女は俺を待っていたかのように、こちらを向いて立っていたのだ。 そして、目が合うと必ず微笑みながら手を振って来た。 そんな日が、何日も続いた。
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