第1章 承認

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冬の寒さを思い出す様な寒い4月の真ん中辺りに、僕は産まれた… 生まれた場所は大阪にある今里と言う町だが記憶にはなく、思い出せるのは3歳の頃に引っ越した隣町にあるニ階建ての一軒家。 その頃の僕には、優しくて、欲しいものはなんでも買ってくれる、世界で一番の父と、 いつも美味しいご飯を作ってくれ、温かい言葉で寝かしつけてくれる、世界で一番の母と、 毎日イジメておきながら、機嫌がいい時だけ、すごくたまに、遊んでくれる…世界で一番の兄がいた。 父の名前は高嶋正樹。 仕事は…よくわからない 母の名前は高嶋ゆきえ。 専業主婦をしている。 理由は知らないが名前に漢字はない。 長男の名前は高嶋清春。 僕より四学年上の歳だ。名前の由来は、清らかな春が訪れるようにと父が着けたらしい。 そして僕、名前は高嶋俊彦。 俊彦という名前は名前を着けるのが面倒くさくなって名前屋に頼んだらしい… なんだかこの時代に流行ったアイドルの名前らしいが僕は嫌だった… 子供の頃はみんな僕のことをとし坊と呼んだ。 この物語りは、そんな、とし坊の話…
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