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「「「ハイッ!ハイッ!ハイッ!」」」
盛り上がる観客席!そのコールに乗りキリコが走る!!
エリカやシンの陰に隠れ怪力だけがクローズアップされがちなキリコだが彼女も相当足が早い。
一迅の風となり尻餅をついたエリカに真っ直ぐに ただ真っ直ぐに突撃する!
「喰らえっ!!」
ドッシャーーーーン!!!!
肉と肉 骨と骨 肉と金属が激突する3つの音が混じりあった衝撃音!!
キリコは場外で自らの得意技 背中から飛び込むキャノンボールを発動!!
まともに喰らったエリカは完全にグロッキー 意識が遠のき電池の切れた人形の様にぐったりとしている。
「よっしゃ!!」
確かな手応えを感じガッツポーズのキリコ!完全にペースは貰った。
「11 12 13 14 」
気がつけばレフリー レオポンの場外カウントが進んでいる。こんな楽しい試合のリングアウトで終わらせる訳にはいかない。
「立てよエリカー!!」
未だ立ち上がらぬエリカを捕まえリングに放り込む!
再び戦場をリング上に戻し相対する二人。
ここでようやくエリカが立ち上がる。
しかし足元がおぼつかない。
「はぁ...はぁ...はぁ...まだまだ...まだまだだぞキリコー!!」
不甲斐ない自分を奮い立たせる。精一杯の虚勢であったがキリコを挑発する!
「言われなくてもぉ...行くぞーエリカ!」
叫びと共にキリコの上半身が緩み捻れる!!
「シッ!!!」
バチッ!!!!
肉の切り裂かれる音が響く。
「ぐう~...なんてチョップ...」
胸に広がる鋭い痛みに苦悶の顔を見せるエリカ!
ボゴッ!!
その苦悶の表情が更に歪む!!
「赤嶺得意のエルボーと逆水平!!龍造寺を追い込む!!!」
バチッ! ドゴッ! ビシッ!!ガギッ!
胸元と顎が削り取られる様な痛みが立て続けに炸裂しコーナーに追い詰められる。
「フンッ!」
ダメ押しの逆水平でコーナーに貼り付けにするとすかさず対角線コーナーに走るキリコ!
「はぁぁぁぁ...」
「エリカー!!!!」
大見得をきり好敵手の名を叫びながら突撃!!
ドムッ!!!
喉元を貫く極太の腕!あまりの衝撃に上半身が仰け反る。そんなラリアット!!
「強烈ー!!!赤嶺のラリアットが龍造寺を撃ち抜く!!ややっ!赤嶺もう一発いくかぁ?」
再びコーナーに舞い戻り息を大きく吸いエリカに襲いかかる!
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