第3話 僕の肺をあげるから、君の心臓をちょうだい

3/13
13人が本棚に入れています
本棚に追加
/216ページ
「ところで、少し質問なのですが……」 言いにくそうに、男性がおずおずと訊いてくる。 珍しい様子にきょとんとして首を傾げた。 「あなたの担当をやらせて頂いている時から気になってたんです。 先生が書かれたこの小説()は、どこまでが本当なんですか?」 「さぁ、どこまででしょう?」 不適に微笑んだ咲未に、男性は困ったように、また分かっていたように、微笑みを返した。 教えてくれないと分かっていて訊いてきたのだろう。
/216ページ

最初のコメントを投稿しよう!