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そこには空間という空間が、大きく口を開けていた。 天井は廊下の天井の高さからは考えられないほどに高く、見上げると頭上にはありとあらゆる管が張り巡らされている。 並んだ机の上には何やら特殊な機械がたくさん並んでおり、それぞれが音を出して稼動していた。 その傍では研究員が忙しそうに動き回っている。 『凄い…』 『ワーナー様は、ここへいらっしゃるのは初めてですか?』 ワーナーと呼ばれているのにも関わらず、それに気づかず機械に見とれているラギに、レニーがどついた。 『いでっ』 『ここに来たのは初めてかって聞かれてるよ。ワーナーくん?』 そういうレニーの顔は、今までに無く穏やかなものだったが。 同時に感じたこともないような殺意も感じとり、ラギは震え上がった。 『すみません…初めてで、つい見いってしまって…』 『い、いえいえ…大丈夫ですから、お気になさらず…。』 レニーの殺気を感じ取ったのか、心なしかハンナも緊張してしまっているようだった。 仕方あるまい、彼女だって担当が代わって、ディターミナの団員と関わるのは初めてなのである。 それに気づいたレニーは、しまった、と思ったけれど、時は既に遅し。 奥から出てきた人物が、話に入ってきたのだ。
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