王立騎士団『ディターミナ』

プロローグ

近年、モンスター達の謎の狂暴化が深刻化してきている。

テリトリーを荒らす他のモンスターを襲ったり、作物を荒らすのであればまだしも、
意味もなく襲うようになったのだ。
モンスターがヒトの村の作物を狙い出てくることは常であり、それを極力防ぐ為に、村人はお供えを置き、野生のモンスター達と共存していた。
しかしそれで成り立っていた関係が崩れ、今ではほぼ意味をなさない。

この事態を受けた国は、モンスターの生態系を調査する機関を、
被害拡大を防ぎ、人々をモンスターから守る為の組織として方向を変え、既設の騎士団の一部と合併させ
『王立騎士団ディターミナ』として活動を開始させたのである。

現在では狂暴化の原因の調査と共に、全国各地で活動しているものの。
調査は著しい進歩を見せず、被害の拡大防止も王都周辺に偏っていた。

一方の遠く離れた地では、効果を発揮できずにいたのであった…。