第13章 これからも、ずっと

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 床に座って箱を広げる円兄ちゃんに倣って、大喜君も床に正座をする。だから僕もベッドから降り円兄ちゃんの隣に座って箱の中を覗き込んだ。 「ねぇ、円兄ちゃん。このプリンが三つあるのって周兄ちゃんの分なんじゃ……」 「あ? いいんだよ、証拠隠滅したらバレねぇって」  こういう所はホント円兄ちゃんらしいな。また一つ周兄ちゃんに秘密が出来ちゃったじゃないか。 「ほら、大喜も」  円兄ちゃん直々にプリンを手渡されては、大喜君も周兄ちゃんの分だと解っていても断れない。「ゴチになります!」と正座のまま恭しく頭を下げている。 「僕も! 僕も食べる!」  自分から紙箱の中に手を伸ばしてプリンを取り出す。ついでにプラスチックのスプーンも。そしてプリンを一口頬張ると、トロトロの柔らかいプリンが口の中で一瞬で蕩けてしまった。 「何これ、美味しい!」 「そうか? 何か食った気しねぇな。オレはやっぱコンビニのちょっと固めのプリンの方がいいな」  円兄ちゃんの口には合わなかったみたいだけど、僕は凄く美味しいと思うよ。周兄ちゃんにも食べさせてあげたかったなって思うくらいに。  今度自分で買いに行こうかな。後で円兄ちゃんにどこのケーキ屋さんのプリンなのか聞かなくちゃ。
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