カフェオレ事件

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「大和くんもコーヒー飲んでたけど、寝れそう?」 寝れそうにない理由が、コーヒーの所為なのか佐野さんの所為なのかはもはや俺にもわからん。 「んー、そうですね……時間かかりそ……ふがッ!?」 突然に何かが鼻の穴に入って!?? ズポッて、なぜかなぜか俺の鼻に佐野さんの指がっ!!! 「んあッ、なになになに」 「あ、間違えたっ」 真っ暗な中いきなり鼻の穴に指を突っ込まれて、大パニックで変な声が出たじゃないか! すぐに抜いてもらえたが、佐野さんは一呼吸おいて、笑いがこらえきれなかったのか大きく吹き出した。 「ごめっ、間違えた…間違えた!!あっははは…ごめ、ちょ、ごめんほんとっ」 「……っな、なにどーしたのっ」 「ごめん、鼻、見えなかった指つっこんじゃった、あははは、やばい死んじゃうっ、ごめんっ」 一体何をどう間違えたら俺は鼻に指を突っ込まれるのだ。 やばいーしぬーとか言いながら佐野さんはジタバタごろごろし始めて、いや俺も笑い転げたいけど、こんな緊迫してた中で鼻に指つっこまれたら頭真っ白よ!? 「はぁ、はぁ、しぬ、ごめんほんと……くち、唇、触ろうとした」 「唇?」 「だって、大和くんさっき、僕の触ってたでしょ?」 ドキリ。 少し暗闇に慣れて漸く相手の顔も見えてきたところで、佐野さんは改めて……というように、俺に人差し指を伸ばしてきた。
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