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「戻れ」
男が短く命じた。
冷たく響いた声に、少年の身体がびくりと揺れた。怯えた様子ながらも少年ははっきりと首を横に振る。
「嫌だ」
男の目がすっと細められる。
「戻れ。何度も言わせるな」
男の声のトーンが一段と低くなった。
「……っ、なんでっ……もう、こんなの嫌だ」
少年が懇願する目を向けても、男は表情を変えることなく少年を見下ろしている。
低い声で静かに名前を呼ばれ、少年が小さく震える。
抵抗しても許されることなどない。それどころか今よりももっと酷い目にあわされる。そんなことは今までの経験から十分理解していた。
このまま小さな反抗をし続ければどうなるか、そんなことは火を見るよりも明らかだった。
再び名前を呼ばれ、少年は唇を噛みながらも、ベッドの中央へと這った。
後ろを向くように命じられ、男に背中を向けて座り直せば、あっという間にシーツを剥ぎ取られる。背中を押されて、さきほどと同じ尻を上げた体勢になる。
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