第1話 さよならミニーちゃん

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この話は、私の嫁のおばさんの お話です。 愛猫家のおばあちゃんは、 伴侶のおじいちゃんを亡くして 猫のミニーちゃんと仲良く 暮らしていました。 ずっとこのまま仲良く暮らすと 思っていたのですが、ある日 おばあちゃんは、 「高齢でミニーちゃんの面倒を 見れなくなってきた。」 と、言いだして友人達に電話したりして ミニーちゃんの里親を探し始めました。 近くに住む家族から、 「家で飼おうか?」 と、言われると 「旅行とかで何日も空ける事もあるから。」 と申し出を断り、再び里親を探していました。 しばらくして、おばあちゃんの家から 車で15分位の所に住む友人が ミニーちゃんを飼ってくれる事になりました。 おばあちゃんは、週に1.2回 友人宅にミニーちゃんに合いに行き その度に「ミニーちゃん!!」 と、再会に涙していて友人から 「やっぱり自分の家で飼ったら?」 と、言われますが「それは無理!」 と断り、毎回再会に涙していたそうです。 嫁から話を聞いた時は、話が面白くて 無配慮に笑ったりしていました。 ところが、それからしばらくして おばあちゃんの家族から 「おばあちゃん。少し痴呆が入ってるみたい。」 との連絡がありました。 おばあちゃんは、きっと記憶が不安定な事を 家族に打ち明けられない中、 愛猫のミニーちゃんのこれからの事が 気掛かりで必死で里親を探していたんだと 思います。 離れたくない。でも、ミニーちゃんの 為に新しい飼い主を探してあげないと! と、頑張っていたんだなぁ。 そう思うと涙が出てきました。 おばあちゃんは今、家族の支えもあり 頑張って病気と闘っています。 もう、おばあちゃんの口から ミニーちゃんの話を聞く事は ありませんが、離れてもおばあちゃんの 優しさに包まれてミニーちゃんきっと 幸せだろうなぁと、思います。
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