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地底世界を旅するスサの一団は、
狩猟の女神アルテミスのテメノス(神領地)を越え、
新たなエリアへ向けてと移動を始めていた。
ミィナをはじめ、数人が負傷している為に、
あまり急いで進んでいるわけでもない。
数人の斥候を放って、慎重に歩みを続けている。
時折、道の分かれ道などのようなものがあると、
ちょうど、大きな肉食獣の骨か何かの標識のようなものが見受けられる。
これが、標の神ヘルメスが残した標識なのだろうか。
地面にブッ刺さっているそれらは、簡素な組み立てを施されており、
恐らくミケーネ文字とやらで表記されているようである。
ちなみに解読はサルペドンしかできない。
当然、先頭のタケルはサルペドンの到着を待って聞くことになる。
「サルペドン、今度はなんて書いてあるんだ?」
「ふむ、・・・あと10キロ程で、
森の神シルヴァヌスのテメノスだそうだ。」
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