第6章 マドンナ達のララバイ 秋

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********** 以前 菜々子は 狭間と逢いやすいため 都心の建設会社の支店に 派遣で勤めていた。 昨年その 支店が閉店となり 菜々子はまた 失職の身になっていた。 調度よかったかもしれない。 このまま少しずつ 狭間から離れていこう・・。 しばらくは 働かないつもりだったが 登録先の派遣会社の紹介が 頻繁で 半ば強引に 新しく勤務を決めさせられた。 今度は自宅近くの デイケアセンターで 崇司はそこの理学療法士だった。 菜々子は事務なので データの日参など 崇司と接する機会はあったが それも数えるほどで 人目を 惹きやすい菜々子だが 崇司からは 新しい、上司の所長のように 気づくと視線を感じる、 ということもなく だから彼が 特に自分に 惹かれていたはずはない。
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