プロローグ

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『隠されたヒントを元に謎を解け!キミは生き残る事ができるか?2-A教室にて皆様の挑戦お待ちしております』  秋となり、文化祭の季節となった。  今年の文化祭は2年A組の“体感型ゲーム”の評判がいいとの事で、自分達のクラスの喫茶店での業務を終えた俺とダチの吉郎はさっそく行ってみる事にした。  2年A組の教室の前には、ちょっとした行列ができていた。 「うわー、結構並んでんな。こりゃ期待が持てそうだな」 「そうだな」  いわゆるデスゲーム系の作品が好きな俺は、もし自分が巻き込まれたらどうするかとか俺ならもっとうまくやるとかそんな妄想ばかりしていたので、疑似ではあるが実際に参加できると思うと内心ワクワクしていた。  隠された謎って事は推理系のゲームだろうか。それに生き残ると書いているしデスゲームの要素も入っているだろうな。 「定員は10名ずつになります。二列になってお待ち下さい」 「定員制か。オレら一緒じゃなかったらどうするよ?」 「心配するな。こうして隣同士で並べているなら間違いなく一緒に入れる。誰かが途中で抜けない限りな」 「なるほど。やっぱショウは頭いいな」  普通に考えれば分かる事だがな。はたしてこんな残念な頭で生き残れるのだろうか。
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