1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
あなたのたましいに死ぬってかいてあげるわ。
「あなたのたましいに死ぬってかいてあげるわ。『しぬ』」
「うわーん。お兄ちゃん助けて。」
「私が見えるのか?」
「見えるから言っているんだよ。僕死んじゃう。助けて。」
「ダメだ。過去の民間人と接触することは禁じられている。なぜ私が見える?」
「だっているから見えるんでしょ?」
「いや、私はいないんだ。いまきみは未来のビジョンを見ている。」
「未来の人なの?どのくらい未来なの?」
「言うとばれるからいえない。大人のきみにつなぐ。なぜ私が見える?答えろ。」
「X線をうならせると見えるって。」
「うならせるとはなんだ?」
「犬がううーっうーって。」
「それは生き物だ。生き物でないもので答えろ。」
「お寺の鐘がゴーンって。未来にお寺の鐘あるの?」
「博物館にある。もう少し詳しく答えろ。」
「ゴォーォォーォォーォォーンって。」
「もう一つある。答えろ。」
「想像だけどタキオンをうならせているのかなあって。」
「タキオンとは何だ?」
「光より速い粒子だって。」
「この時代にそこまでわかっているのか。」
「タキオンがうなるかどうかはただの想像だって。」
「そこまでわかればだいたいわかる。ちかくに誰かいるか?」
最初のコメントを投稿しよう!