~序章~

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宇宙…。まさに「ぬばたまの闇」。 それは最初に「無」があった。そのまま悠久の時が流れた。 ある時、星…つまり惑星が生まれた。 それは大小様々なものが、いくつも…いくつも。 そのまま悠久の時が流れた。 突然、惑星同士が激しく衝突を始める。 それは激しく火花を散らし、そして盛大に爆発した。 その業火は、 まさに暗闇に咲き誇る深紅の花のように美しかった。 そのまま悠久の時が流れた。 ある時ある瞬間、一つの命が誕生する。 身の丈は2m弱くらいであろうか。 純白の羽織袴を身に纏う…青年?だろうか? 男は宇宙にただ漂っていた。 美しい純白の髪は腰辺りまで伸ばされている。 それは見事に真っ直ぐで、爆風に靡くその髪は 業火を反射して見事に業火の色を反射し、煌めく。 業火は更に、 逆三角形の顔の輪郭、整った目鼻立ちを朱に照らし出し、 その白き肌を朱に染める。 純白の長い睫毛に囲まれた涼やかな瞳は、 まるで琥珀そのもののようだ。 その瞳は業火を映し出し、妖しい迄に輝いている。 男は静かに右手を天に、左手を地に翳す。 すると、突如 惑星同士激しく衝突していたものが制止した。 静寂が辺りを包み込む。 男は両手を下ろし、右手を正面に伸ばして手の平を前に翳す。 すると、激しく衝突をしていた惑星達が徐々に離れ、 砕け散った惑星は金や銀、赤や青の色とりどりの光の欠片となり、 宇宙のかなたへと散らばっていった。 同時に、 あれほど激しく燃え盛っていた業火が徐々に鎮火していく。 こうして惑星は、宇宙にランダムに飛び散った。 この男こそ、最初に宇宙を創り出した『根源神』。 アメノミナカヌシノカミである。 別名アメノミナカヌシノミコト、妙見菩薩と呼ばれる神である。 その後すぐに両手で印を結ぶ。 すると彼の傍らに出現したパール色に輝く光の中より、 タカミムスヒとカミムスヒという神が生み出された。 彼らは手分けをして宇宙すべてを整理し、 地球を始めとした銀河系を創り上げた。 彼ら根源神を『造化三神』と呼ぶ。 そしてこの後は更に、イザナミ、イザナギを生み出し、 沢山の神々が生み出されていくのだ。
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