prologue

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「……は?」 俺は驚愕した。驚いた、じゃ足りない。 テレビに映る、シルバーの短髪。 ピアスのイカツいモデルプロダクションの社長? だかなんだか知らねーが…… 俺と……おんなじ顔。おんなじ名字。 挙げ句の果てに声まで似てるからおったまげた。 「木暮尚? は?」 誰だこいつ。 でも、なんか、体全体がむず痒いような変な気持ちに俺自身なんかやべーなと思った。 時差にまだ体が追い付いていないのか? いかんいかん、歳だなぁ俺も。 ――ロサンゼルスから久しぶりに日本に帰国した。 日本の家で、ちょっとくつろいで友達と遊んで暫くしたらまた、向こうで仕事。 の、ハズだったけど…… 「こいつ、気になるわ」 うーん……次、日本に戻ってこれるのは来春か。 それまでにちょいっと、こいつのこと調べるか。 「……はい、NeptuneJournal 木暮です 」 幸い、俺もロサンゼルスの週刊誌の会社をやってるとあって、情報を集めるのにはとっても長けてるから良かったぜ。 こいつ、ぜってぇ何かあるわ。 ――木暮(ぜん)、28歳 楽しいことと人間観察が大好きです。
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